技術職員紹介(1) 2015.04.01更新
~工学研究科 技術部 技術室にて~
リポーター(以下 リ)「今回は職員紹介①ということで、本学の工学研究科で技術専門職員として、放射線に関連する業務をされている吉岡さんにインタビューしていこうと思います。」
リ 「では、これから吉岡さんに業務内容について色々とインタビューをします。今日はよろしくお願い致します。」
吉岡(以下 吉) 「こちらこそ、よろしくお願いします。」
リ 「早速ですが、私は吉岡さんが放射線に関係する業務をされているということ以外、あまり詳しい内容についてはこれまで伺った事がなかったのですが、一言で放射線と
放射線を検出するための装置を
実際に使用している様子
いってもどいういった業務があるのですか?」
吉 「そうですね、大きく分けると放射線を使用する施設の維持管理、安全教育、技術相談対応の3つになります。」
リ 「施設の維持管理というと、具体的にはどんなことをされているのですか?」
吉 「放射線を取り扱う施設では、一定期間ごとに施設内の環境を測定すること、ま た、放射線の使用・保管状況について関連省庁に報告す る義務があります。そういった環境測定や報告書類の作成などを行っています。」
リ 「施設を利用する人の安全を支えるための重要な業務をされている んですね。ちなみに、安全教育や技術相談というと、どういったことをされているのですか?」
吉 「放射線の取り扱いに関して講習会なども含め、安全教育を行っています。講習会は毎年、定期的に行っています。また、放射線の取り扱いについて研究室の方から相談を受けることもあります。」
施設内ではこのような作業衣を着用
して作業を行います
リ 「放射線に関する業務というと複雑な計測装置などを使ってひたすら測定しておられるようなイメージがあっ たのですが、色々な業務があるんですね。放射線に関する講習会などをされる際に気をつけていることはありますか
吉 「講習会の時やそれ以外でも、放射線についてお話させてもらう際はいつも気をつけていることがあります。放射線と聞くととにかく危ないものだと決めつけてしまいがちだと思います。そうではなく、放射線がどう利用されているのか、何が危険なのか、取り扱う際にどういったことに気をつける必要があるのか、放射線使用に伴うメリットと危険性を正確に把握してもらえるように努めています。」
リ 「私もこれから放射線を取り扱うことがあれば、事前に参加する講 習会では今回教えていただいた事に特に注意して受講しようと思います。」
吉 「そうですね、そういった機会がありましたら安全な取り扱いを学ばれる他に、より効率の良い実験方法につきましても御相談くださればと思います。もちろん、放射線を実験で取り扱われる機会がなくても身の回りの物品・環境について放射線測定を行いたいなど、放射線に関連する測定依頼や疑問点などが出てきました際の御相談も大歓迎です。」
放射線を遮蔽するためにこのような
鉛製のレンガを使うこともあるそう
です
リ 「そういえば余り放射線とは関係ない話になりますが、放射線以外 の講習会でも吉岡さんを見かけることがあ るのですが?」
吉 「放射線の取り扱い以外にも、本学では工学研究科主催で高圧ガスや低温寒剤、化学物質に電気などの取り扱いに関する講習会がそれぞれ開催されています。それらの講習内容の立案や検討、実施などにも携わっています。さらに情報処理班所属となったこともあり、コンピュータなど情報関連の新しい分野に挑戦中です。」
リ 「放射線やそれ以外の部分も含めて様々な業務をされているのです ね。もう少しお話を聞かせていただきたい ので、よろしくお願いします。」
~以下、「就職活動中の方へのメッセージ」に続く~
①分析を行う日のスケジュール例
AM6:30 起床
AM8:30~PM0:15 業務開始(放射線測定、書類作成等)
PM0:15~PM1:00 昼休憩
PM1:00~PM5:15 放射線測定、書類作成等
PM5:15 勤務終了
②講習会を行う日のスケジュール例
AM6:00 起床
AM8:30~AM10:00 業務開始(講習会会場整備、受け付けなど講習会準備)
AM10:00~PM0:15 講習会(司会、講義、他の講師のお手伝い)
PM0:15~PM1:00 昼休憩(午後の講習会の準備を行う場合もあります)
PM1:00~PM5:15 講習会(司会、講義、他の講師のお手伝い)
PM5:15~PM6:00 会場の後片付けと休憩(15分間)
PM6:00 勤務終了
注:5時15分以降の勤務については、15分間の休憩時間を除き、超過勤務となります。
リ 「就職活動を行っている方にメッセージをお願いしたいのですが、 吉岡さんから見て技術職員の魅力は何だと 思いますか?」
吉 「やりたい仕事をするチャンスがあるということです。」
リ 「それは各職員の専門分野に限らずに、ということですか?」
吉 「そうです。私の場合では放射線の分野に限らず、興味のある分野の仕事に挑戦していく機会があるということです。自分自身の専門分 野にこだわらず、積極的にいろんなことに挑戦していきたいと思っている人にとっては非常に魅力的な職場だと思います。実は私も本学の技術職員になる以前は、放射線のことを全くといっていいほど知りませんでした。それでも学んでいく うちに今では自分の大切な仕事の一つになっ たのですから。そして、現在はそれまでとは全くといっていいほど関わりの無かった電気・電子回路や情報関連分野のことも仕事に活かしていくために資格とったり、専門に長けた先輩に教わりながら勉強しているところです。」
リ 「言われてみると、私もこれまでやりたい事をずいぶんとさせてい ただいていると思います。「興味のある分 野に挑戦する機会があること」というのは確かに技術職員の大きな魅力といえると思います。業務やそれ以外のことについても丁寧に色々と教えていただき、今日は本当にありがとうございました。」
吉 「こちらこそ、ありがとうございました。」